たまには青春の一枚でも語りますかね。Relapseからの1st、99年作です。 彼らはAt the Drive-Inとともに「(来るべき21世紀に向けての)新世代ハードコア」を恐るべき完成度で体現してしまったバンドです。前者はニュースクール側から、後者がエモ側からという違いはありますけど。共通項として挙げられるのは「異様にキレるリズム」と「とにかくよく動くライブパフォーマンス」! ↓の動画を参照していただけば、このことは納得していただけるのではないかと思います。
さて、彼らがメタルの整合感を生かして大成した「(Naked Cityを翻案したかのような)文脈混乱型ミクスチャー・ニュースクールHC」は、Dream Theaterよろしく多くのバンドをその重力圏に突き落とします。SikTh、Lye by Mistake、The Fall of Troy…真似したくなりますよね、これだけカッコ良かったら。しかし、誰も(2nd以降の彼らでさえも)この1stは超えることができませんでした。なぜなら、音楽的な記号を羅列して情報過多感を演出することは出来ても、その記号の一つ一つに血を、衝動を通わせることの出来る男Dimitri Minakakisはこの時点の、このバンドにしかいなかったからです。このアルバムが数あるカオティックHCを出し抜いて、圧倒的なショックをシーンに与えることが出来たのはそのフレーズの一つ一つが彼の熱い咆哮に感応したものだったから、というのはいささかロマンチックに過ぎる考えかなとは僕も思います。しかし、このアルバムを聴くたびに、僕にはこのような思いにかられて仕方がなくなってしまうのです。というところで、このレビューは〆といたしましょう。